お疲れ様です。つちのこです。
非常に!具合が!悪ぃ!!!!
まだ本調子じゃないんで、申し訳ありませんが
今回もリハビリに付き合っていただきます。
2025年も折り返しはとうに過ぎ去り
気がつけばあと数ヶ月で新年となる時期となってまいりました。
暦というのは遅いのか早いのかよくわかりませんねぇ。
さて、時期も時期でございましょうから
もうここら辺で今年の新卒が⚪︎人会社を辞めた〜だの
今年の新卒が仕事覚えるのが遅くて大変だよぉ〜とか
そういうことをこぼす人も増えてきたんじゃないでしょうかね
社会人というのは「目の輝きが消えてからが本番」とは
よく言ったものだと思います。
誰しもスーツに着せられていた時期ってのがあったはずなんですよ。
忘れちまってるだけで。
私の経験上でお話しさせて頂きますが、新卒がさ〜云々と言う教育担当者たちは
「自分も先輩からそんなにガッツリと仕事を教わっていない人たちが多い」
という共通点がありました。だからいざ指導側に回った時に
された事をそのまま部下にやってしまう傾向が強くなりがちです。
意外と見落としがちですがこれって職場の教育環境が整っていない事が
原因だと体感しています。
端的に言うと、人が育つ土壌が整っていない。これに尽きます。
それでも中には「人員の育て方」みたいな参考書を読んで
知識を身につけようとする人も中にはいらっしゃいましたが
正直それが本当に役に立つかどうかはケースバイケースです。
今から書くこともこれを読んでいる方にとって役立つものかは
一切保証しません。
今回は20代前半からそこそこの年月、IT系エンジニアやオペレーターの
新入社員教育担当として過ごし
そこそこの失敗を経て、たどり着いた人材教育論のほんの一部を
書き起こしてみよう、という企画です。
最初に申し上げておきますと
今から書いていく事も全てが正解ではありません
業種や職場環境によって大きく変わってきます。
そして何より育てようとしている相手はヒトです。
すべての人間に全く同じ事をしても
自分がされてきた事をそのまま部下にやっても
ほとんど無意味であると言う事をまず頭の片隅にでも
置いておいてください。
それではいってみましょう
退職の決断は基本的には止められない
場合によってはどうかしてる発言が出るかもしれませんが
あくまでも全て私なりの経験則に基づくお話しです。
おおよその目安ですが
新入社員がやってきてから3ヶ月後に少し退職者が出始めて
それを乗り越えたら次は入社半年後に少し退職者が出始める
こういった現場をいくつかみてきました。
何が理由で何が原因で職を辞する事を決意したのか?
なんてのは本人に聞いてみないとわかりませんし
そもそもそこでちゃんと話してくれる人なんてごく僅かです。
たとえ家庭の事情等があって致し方なかったとしても
僅かな期間で積み立てた信頼度を全て消費してやっとポツポツ話してくれる
くらいがMAXな方が多かった印象です。
んまぁそりゃそうですよね。本来「人が辞めていく理由」なんて
素直に本心を話してくれるわけがありませんから。
最後だからと不満をぶちまけて去っていく方のほうがなんぼかマシです。
裏を返すと「今言ったような不満を後世に残さないでくれ」という
最後のメッセージでもあります。
私も直接聞いたことがありますが覚悟の決まった人の言葉は重かったです
その後輩は直接指導を担当していた人ではなかったのですが
「誰からも評価されている気がしなかった、それがしんどかった」
「相談に乗ってくれたのは貴方だけでした」
と私に言い残して去っていきました。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになり
あの時ほどやるせない想いをした事はなかったと思います。
こう言っちゃなんですが腹の決まった人間を引き止める
なんてやっても無駄ですし、なんなら返って逆効果です。
その人にとっては「まだこの地獄に身を置けと?」と
言われているようなもんですからね。
寂しいもんですがこっちが「まだ一緒に足掻いてみようぜ」なんて
そんなことを思っても時既に遅し。
せめてその背中が見えなくなるまで見送ってやるってのが
上司として果たせる最後の仕事ってやつじゃないかなって
個人的には思います。
なんとかは多少の縁っていうじゃ無いすか。
ちょっと話は逸れますが顧客満足度に関する研修を受けた際に
不満をその場で言わない人は、その後周囲最低10人に不満を話す傾向がある
なんて教わって「なるほど確かに」と思ったもんですが
ふと思い返してみるとやや似たようなもんじゃないかと思っています。
ならばせめて後世にそんな想いはもうさせまいと
奮い立ったきっかけだったと同時に
人は犠牲なくして成長はしないものだと痛感した出来事でした。
ダイジョーブ博士も似たような事を言いますしね。
では、こっからどうやって人材教育をしたのか?という話
こっから先いくつかはだらだら喋っても仕方ないので
実際に自分がやった事をぱーっと書いていこうと思います。
多分全国でいろ〜んな人がだいたいおんなじような事をしている
ような気がせんでもないですが今回はそういう企画なんで既視感があっても許してください。
あと、業種や人や環境によって状況が異なる為、さほど丁寧に解説は致しません。
本当にぱーっと書いていきます。
先に総合的に何をしたかを簡単にご説明致しますと
「人が育つ土壌を整備した」というのが主になってくるのかなと思います。
それから、あくまでも私がいた
IT系エンジニア/IT系オペレーターの業種に於いては
そこそこの効果があったよ、ということをご承知おきくださいまし。
全業務をある程度リストアップしてマニュアルを整備
1番簡単に思いつく事で最も苦労した部分であります。
自身を取り巻く組織が行う業務を一通りリストアップしました。
カテゴリとしては以下の5つ
定常、週次、月次、年次、臨時
毎日こなす事
週に数回しかしない事
月に数回しかしない事
年に1〜2回しかしない事
割と臨時でやる事
これらを全てリストにまとめてタイトルを付けて
その全業務に対し手書きで手順を記してExcelでマニュアルを清書。
これが後々の教育的リソースの柱となるので
仮完成するまでまるまる1年くらいはかけました。
そっから微調整して仕上げまで含めると2年くらいかかったっすね
ノートだけでも10冊以上は手書きで書いたんじゃないかな
ほとんど一人でやっていたので人道から外れた残業時間を
叩き出したりなどしました。なのでこれはぜひ複数人で
手をつけましょう。一人はお勧めしませんマジで。
初期の段階でそこそこの権力者をなんとか巻き込んでおく事を
お勧めしておきます。
もちろん、マニュアルは完成させないといけないもんですが
実際、未経験者に使ってもらってこそ真価を発揮するので
新入社員に教えながら、作業に立ち会いながら修正点を
都度洗い出してちまちまと更新する事も毎日してましたね。
ちなみにコツとしては
マニュアル作成情報収集用のノートか何かを用意し
何も知らない人にもわかるように
「ぱそこんにログインする」レベルから書き出しをスタートし
必要とあらばマニュアル本文掲載用の業務画面スクショを撮りつつ
清書する際に「本当にこのレベルで書くのか」を探り
とりあえず1本を集中して書き上げます。
そして保存をかけて完成させた後にファイルをコピーして増やした後
内容をまっさらにし、ブランクフォーマットを作成するとその後が楽ですよそれでも途方も無い時間がかかる事は確かですが。
全業務がリスト化の副産物「教育進捗状況一覧表」
すべての業務がおおよそリストにできた時に
ふと、これだけで利用価値があるのではないか?
ということに気がつきました。
勿論、何をやったか何をやってないかの現状共有を
ぱっとできるってのもそうだったんですが
そんなもん正直おまけ程度でした。
具体的に言うと誰が、どの作業に関して
どれくらい理解できているかどうかの
「評価システムが出来上がりそう」だったわけです。
という事で、業務への理解度を
ざっくりと以下の4段階で分解してみることに。
レベル1:その作業に対して事前に座学として説明を受けている
レベル2:教育担当が監督の元経験をした
レベル3:マニュアルあったら一人でできるもん
レベル4:危機性なども含めて私に説明ができる事
理解度MAXを4段階として表を作成し印刷をかけて
研修中の人たちに配布。仕事を教えていきながら
達成できたところから日付付きのハンコを押印し
視覚的にわかりやすくする事を目指しました。
これを「教育進捗状況一覧表」と名付け
印刷してバインダーにはめて新入社員たちに支給。
毎日この資料を持って俺のところに来い、というふうな感じにし
指導をしながら出来高を評価して押印または私のサインをする。
こうすれば新入社員たちの成熟具合を
上司や他の教育担当と共有することができるじゃあねぇのよと。
ついでに自分がいなくても新入社員たちはこの「教育進捗状況一覧表」の
印刷物さえ持ってさえいれば「なんの授業を受けて、どの程度進んでるか」
が誰の目から見てもある程度はわかるようになったってわけです。
また、どれくらいの期間があれば日常業務をこなせるようになるのか
の統計を得ることができ、来年以降の指標ができやすくなった
というのも副産物っちゃ副産物でした。
あれっすね。
自動車免許の講習所みたいなシステムだといえばわかりやすいでしょうかね
この「教育進捗状況一覧表」に関しては
教わる側、教える側、上司連中共👹からもかなり好評でした。
ちなみに私はペーパーレスなど断固拒否勢です。
いや、断固は拒否ってないな。
正確にいえば書物として必要なものだと判断した際は
容赦無く印刷もします。
一応、ペーパーレス版のマニュアルや評価一覧を
用意したことがありますが画面をスクロールしたり
人によっては業務中、資料を拡大して元に戻してというアクションが
加わることにより話について来れなくなったり
教育効率が激烈に低下してまあまあな問題になったので
即辞めました。デジタルとアナログは使い分けてこそ、ですぜ。
終業間際にその日のフィードバックをする
もちろん、突然終業間際に呼び出されて
へいへい!今日どうだった?みたいな話をされても
聞かれた側は困るわけです。そりゃそうですよ。
とっとと帰りたいんですもん。なので先に
今日の終業間際にあらかじめ業務で
不明点…例えば、ここはわからなかった
なぜこのような手順を踏む必要があるのか
など、本当に些細なことで構わないので
簡単にまとめてディスカッションするから
そのつもりでいてね〜と声をかけるようにしていました。
と、同時に彼らには残業はまだ早過ぎる。
毎日のフィードバックタイムと共に定時を迎えさせる
これを厳守しました。
私と後輩の1対1の時もあれば私と複数人で
その日起きた不明点を聞いたり等ですね。
私はメールによるフィードバックは殆どせず
必ず対面でこれを行なっていました。
理由は朝来てメールチェックした時に
昨日のフィードバックが届いていた場合
多くの方は「お叱りが届いている」というような
印象になりがちでした。それは避けようと。
まぁ自分がされて微妙な気持ちになったってのが
1番だったんでそれは極力しないでおこうと。
この対面型のフィードバックを入社から3〜4ヶ月間
毎日続けました。
日常的に業務に対して意見交換を行える関係性を
築く狙いで実行してみたところコミュニケーションで
困る事もさほどなくなりました。
フィードバックを行う上で私が厳守していた事がありまして。
それは「私から尋問のようにならないようにする」という事。
今聞きにくくて、個別で教えて欲しい事があれば
何も遠慮いらないからメールでもなんでも
校舎裏に呼び出してもいいから言ってくれな〜と
いろんな手段を使って相互の関係性構築を目指していました。
その結果、その当時業務を教えていた人達は後に
全員が教育担当者として活躍できるようになってくれました。
部下が育ってくれるってのは嬉しいもんですね。ちなみに教育土壌が整うまで約4年ほどかかりました。
人材教育をする上で大事な部分
さて、私がやってきた事を簡単にまとめてみましょう。
その1
全業務をリストアップ
その2
それを基に「教育進捗状況一覧表」を作成
その3
それを基に実務経験をしてもらいながら3〜4ヶ月の間毎日終業間際にフィードバックをする時間を設ける。
まあ大体こんなもんでしょうかね。
ちらっと書いてますが「人が育つ環境を整備した」
というのが大事な部分かと考えています。
さて、人材を教育する際によく使われる格言がある
というのはご存知の方も多いと思います。
山本五十六という方の言葉で
やってみせ、言って聞かせてやってみせて
褒めてやらねば人は動かじ
どっかで聞いたことあるって方もいらっしゃることでしょう。
しかし、これをフル詠唱できる人は私の周りにはいませんでした。ていうかなんなら俺も怪しい
これには続きがありまして。え〜となんだったっけぇ?
ちょっと自信がないですが書いてみようと思います。
話し合い、耳を傾け承認し
任せてやらねば人は育たず
やっている姿を感謝で見守って
信頼せねば人は実らず
確かこんなんだったような気がします。
正直、人材育成を行う上ではぐうの音も出ない程の正論です。
しかしながら私も人としての完成度が著しくよろしくなかった為
できる限界まで実行してみようと思い行動に移したってところです。
そして、私が行なった教育のノウハウを隠したってしょうがないんで
直接指導した人たち限り、全てを開示しました。
秘伝のタレみたく、伝えていかないと意味がないんでね。
その時に彼ら彼女らに言ったのは
もしも君たちが将来、人材を教育する立場になった時は
全て残していくから遠慮なくこの方法を使いたまえ。
ただし、もっとこうして欲しかった
自分ならもっとうまくやれた、という事は
惜しみなくやってみなさい
という事を伝えさせてもらいました。
結局のところ相手にするのは
プログラムではなく人です。
目の前にいる人を見て、臨機応変に対応していく
相手が人間である以上、これを継続する他ありません。
しょれっと約4年かかったと言ってますが
実際はもうちょいかかってたと思います。
初期環境がよろしくない場合、土台の環境からいじくる
となるとそれくらい長期戦を覚悟した方がいいと思います。
とにかく早い段階で権力者を味方につけろ。
俺の数ある失敗の中で割と後悔しているのがこれです。
実行できていたら数年は節約できたはずだったと
痛感しています。
おわりに
ここまで読んでくれてありがとうございました。
こっからは余談です。
私は社会人1年生の時にその時の指導者から
「俺はこの指導方法しか知らねえから俺様と同じ苦しみを味わえ☺️」
と指導を受けた際に
己の未熟さを包み隠さずにひけらかすなんて
ものすごくかっこいいなあ!
俺には真似できねぇや!さすがっすせんぱぁい!
と思ったのを覚えています。
それでいいわけねぇだろ👹💢だから離職率たけえんだよ👹
※ちなみにこいつはこの出来事から数ヶ月後にやばい事をやらかしてクビになります。
しかし、こいつが言っていたのが
山本五十六さんの残した言葉だったので
皮肉にもこいつのおかげで後に人を育てる立場になって
打開策を見出せたのかもしれません。
いやーこいつには感謝してもしきれないっすよ。即いなくなっちまったし
結局のところ、俺自身も誰かの言葉を借りているだけです。
自分の経験から「これはしてほしくなかったな」という事を
己なりに改善して、後世に提示し続けただけです。
別にすごく善行を積んだぞ!と思ってるわけではありません。
多少なりとも部下のみんなには苦労をかけましたし。
後に俺も所属の会社を去ることになりますが
今でもどっかで俺が残したもんが活かされているらしいっすよ。
部下は大事にしましょうね。
この情報が少しでも悩める誰かの参考になれれば幸いです。
それでは今回はこの辺で。お疲れ様でした。
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